この網の部類は張り網の部類で有るが、張りっ放しの網では無く、瞬間的(空中に張る秒間2〜3秒)に網を張る網です。
これ以外の張り網は鳥類には使用が禁止されている、張りっぱなしの網(瞬間的に張る秒間外)と瞬間的の張り網を
混同しない様に気を付ける事で有る。
坂網の欄で述べた峰越えして来た鴨に網を瞬間に張り上げる網で大がかりな仕掛けで有り人手も多人数必要とする。
構造は片方の峰の立木にワイヤロープの片端を固定して、もう一方の峰の立木に滑車取り付けてロープを滑車に中通し
端末を引っ張ると、峰と峰の間に一直線にロープが張り上げられる事に成る、そのワイヤロープに丈9.1m(5間)巾36m
(20間)の大きい網の上端に乳環を3.6m間隔に取り付けその乳環にロープを中通しする、また滑車側の網上端から地上
に届く長さの開綱を付け、もう片方の下端に同様な捨綱を取り付けて仕掛けの完了です。
この仕掛けを設置して谷間の鴨の飛来コースに捨綱と開綱で網を移動して合わせワイヤロープを地面に這わせて鴨の
飛来を待ち、飛来して網の直前に来た時にロープの末端を数名が呼吸を合わせて引き網を上げ捕獲する。
坂網は主に日暮れ時、鴨の大群が日中に休息した湖水から採餌に飛び立って峰の谷間の低い所を峰越えして個々の
餌場向かう所に、丸太で高さ10m位のやぐらを作りその上で峰越えして来た鴨に目掛けて坂網を投げ上げ捕獲する
構造は張り竿に袋状の網を固定してその下端を張り竿の根元に有るメタハサミに挟み込んで平網の状態にして投げ
鴨が坂網に掛かると衝撃でメタハサミに挟んで居た下端が外れ網が袋状に成り鴨が網に絡んで落ちて来るのである
尚、この網での狩猟は操作に相当な技能を要する事と、鴨の休息湖水の環境管理を組合団体で運営して居るので
それぞれ個人では狩猟は出来ない事で有る、また設備にも相当な手間と暇が掛かる。
谷切網
坂網
単純な網で形は何処にでも有るタモ網を大きくした網、大きさは狩猟法に制限がなく縦網経2m横網経1.8mタモ型から
その2分の1の大きさまで様々である、この網は御猟場の鴨猟などに使用されていたが現在は閉鎖されてしまった。
それ以外場所では鳥を捕獲するのには卓越した技能が必要であり:現在では使用する人は少ないが、手軽さが長所
なので銃猟禁止区域内の脅かした事の無い、おっとりしたオス雉、コジュケイ、等の狩猟に、ポイントの堅い猟犬と
大型の突き網を使い獲物を藪ごと被せ捕獲する愛好家も多少居る。