自家田園に水を張っての鴨網の猟場は一度作れば手直しは無いが、河川での網猟には川が動くので都度の手直しが
必要です。網の設置場所作りに最低必要な道具は、じょれん鍬 剣スコ 角スコ 稲切りかま 竹切り鋸
砂利運びバケツなど、仕掛けの作業には、小物の杭打ち5ポンドハンマー 小ハンマー しの なまし番線
番線カッター 等々があれば良い。
設置作業道具
監視双眼鏡
鴨網猟は日没からの狩りなので暗くてもターゲットが確認できる暗視スコープ、又は夜間双眼鏡が必需品です。
暗視スコープは第三世代製品で倍率が4倍以上あれば、鴨が良く見えて最良品ですが高価なのが欠点です、
第二世代以前の製品は人影位の大きい物体を見るのには良いが、小さい鴨は種別が判断できず不向きです。
夜間に使用する双眼鏡は倍率7倍で対物レンズ径50ミリの(7×50)の製品が明るく良く見える最良品です
倍率=接眼レンズの射出ひとみ径 分の 対物レンズ有効径
明るさ=(射出ひとみ径) の2乗
人のひとみ径は明るい所で2ミリ、暗い所で7ミリ位になる、7×50の双眼鏡は射出ひとみ径が7ミリであり
暗い所での人のひとみ径も7ミリ位なので明りを有効に感じ取ることができる。
尚 双眼鏡を片手に持ち腕を伸ばして明るい方に向け、接眼レンズを見ると射出ひとみ径の大小がわかる。
四輪駆動車でデフロック付きが最良、タイヤはふだんの乗り心地は良くないがオフロード用が第一条件、
河川での鴨網猟は車内に水が入らない程度の流れが緩い浅瀬をたびたび横断する事があり、まれに深みに
はまるので脱輪用グッツの 5〜6ミリのワイヤーロープ 4〜50メーター2本 シャンクル3〜4個 牽引2トン
ガッチャ 2トンだるまジャッキ2台、下敷き足場板の長さ1メーター物2〜3枚、ゲタ角材10センチ角長さ50
センチ4本、これらのグッツを持って行ける車両が必要です。
獲物が狩れるまで3〜4時間かかる事も有るのでゆったりした車内装備が疲労もなく良好です。
出猟車輌
バカでもチョンでも居ないより居た方が良いポチ
ポチの紹介です 犬種は米系 英ポインターのメス 平成8年6月生まれ
銃狩猟の経験は有りません 西富士またはローカルのトライアル競技出場と、網狩猟に使役しています。
ポイントの堅いポチなので、銃猟禁止区域でコジュケイやポイントで固まった雄キジなどを大型の突き網で
草やぶごとかぶせて捕獲しています。
網猟の権兵衛
網狩猟を始めた切っ掛けは、趣味でキジひなの孵卵を始めて5年位の頃、3坪の鳥小屋飼育の為に、
血族交配のインブリッドの濃いメス雉になり、生む卵の孵卵率が低下してしまい血族の更新をしたくて
オス雉を捕獲する目的で東京と埼玉県の網狩猟免許を取得し、きじ網狩猟を始めた次第です。
その頃は家から歩いて5分位の所にある休耕畑や栗畑などに保護区から出て繁殖した雉が沢山いた。
場所は銃猟禁止区域で、栗の木に寝ているオス雉を突き網で失敗しながら捕獲し種オスにていました。
埼玉の種オス、東京の種オス、と血族の離れたオス雉が年間1〜2羽居れば充分で水鳥猟も始めました。
埼玉県のある河川で鴨網を始めたのですが自己流の為、獲れず3猟期のなかばにやっと1羽のカルガモをゲット
だが自己流も足数を踏めば何とやらで、今じゃ何とか、初期の頃はマガモをひと網で24羽捕獲できる用になりました。
陸鳥狩りと違い一度に20羽以上の捕獲がある群を作る水鳥猟の醍醐味はひと味違う網狩猟です。
むかし話の、ひと網100羽の鴨を捕ろうと思った権兵衛さんの気持ちも良くわかる様な気もする。
農業の権兵衛さんは農閑期の晩秋に鴨が飛来して来るので、ほまち稼ぎの鴨網狩猟を行っていただけで、
人々がけなし言う ほらふき権兵衛、なまけもの権兵衛、農繁期に成れば 権兵衛種蒔けばカラスがほじくる、
などと虐げる心は狩猟を殺生と想う農耕民族の思想との相違で権兵衛さんはそれ程不精な人では無いような
気がしてならない。狩猟と殺生の思想の見解の相違は古今東西に同じなのかも知れないとつくづく思う今日です。