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ひな鳥の孵化 2

キジ卵の孵化

4月初旬に成ると雌キジも発情して雄キジの受け入れ態勢がととのい、盛んに交尾が行われだすが交尾欲の強い雄キジの為に
雌キジは痛め付けられ弱り殺される事があるので、1対2から3位の比率で鳥小屋に飼い産卵を促すが相性の合わないメスが
居るので、ほかのメスと入れ替えて交互に交尾が出来るよう気遣う事が必要です。4月下旬に成ると3日に2個(34時間に1個)
の割合で産卵します。野生の雌キジの場合は10個前後生んで孵卵を始めますと産卵が止まります。だが孵卵中や孵ったヒナが
事故に遭い居なく成ると、2番子として産卵を仕始めます。飼育の為に、卵を抱かない雌は産卵場にダミー卵が1個ある所で、
10個位生むと3〜4日休み次々と産卵して6月末〜7月初旬まで生み続け、1羽で45個〜50個を産卵をします。鮮度が
落ちない期間内に孵卵器え入れて順次に1番子、2番子、3番子として孵化します。
  尚10個程度の孵化には名古屋コーチンかチャボの代理ハハが孵卵が上手で適している事でと想います。
孵卵器に入られた有精卵は2昼夜関を連続して暖められて、始めて精子が活発に成り卵子に向かって突入して受精卵と成ります。
その後受精卵の胚は黄卵の養分を糧に日ごとに成長して行くが、卵の向きを絶えず変えていないと胚が卵膜に癒着して死んで
仕舞う事に成るので少なくとも1日5〜6回位変える事が必需です。10日目頃迄は検卵器で見ても目立たないが以後は胚も大きく
成り観察が出来る様になります。2週目迄が失敗が数多く有り、それ以降は順調に日々大きく成長して気腔が大きく成り満で
23日目に卵歯を卵殻の内側に押しつけ足を踏ん張って身体を回転させながら卵殻を割りながら10分程で1周し、殻を割り終え
出てきて誕生です。孵化したてのヒナは黄卵を吸収したヘソが出ベソの形体で赤ぶくれして居て痛々しい様子ですが、腹内の黄卵が
消化する迄1昼夜ほど孵卵器に入れたまま置くとヘソが跡形も無く消滅して居ます。生まれて2日目(2令)に成ってから保育器に
入れ替えて飼育します、内には保温した寝場と餌場があり水はアキカンのふた位の水皿にヒナが濡れ無いように小砂利を敷き詰めた
中に水を入れ隙間の水を飲む様にする、絶えずヒナが小砂利の上で糞をするので新鮮な水飲み場にしておく事。産毛のヒナが、
翼から羽根が生え、生え終わると肩と背中、次は胸と腹、最後に頭かしらと順次生えて来る。なかなか合理的に出来ていて
天敵に襲われた場合に難を逃れるには飛んで逃げるのが一番で翼を授かり、雨露を凌ぐには箕のとなる肩羽根と背羽根は次と、
3番目の寒さを凌ぐ胸羽根と腹羽根と、4番目の頭かしらは本能で行動するので最後で結構ですと、まあ神は良く考えてお作り
あそばしたと、感心感心します。話は戻るがヒナの翼が生えそろう16令頃に保育器の出入り口を開け飼育小屋の中に入れ飼育するが
頭を残して大方羽根が生えそろった30令頃からヒナに闘争心が出てきて弱いヒナをいじめてつつき殺して仕舞う。
これが繁殖の一番困る問題です、なおさら1番子と違う日生まれの2番子と成長の差のあるヒナを一緒にするのは、以ての外で
2番子は全滅します。それ故に番子グループ単位で隔離飼育します

Hinakiji Fuka 1
ひなキジの孵化

    5令頃の翼羽  
未だ飛ませんので走って逃げます
 

  7令頃の翼羽  
10m位のひ弱く飛びます

   9令頃の翼羽  
1m上空を100m位飛びます

60令頃に成ると産毛が羽根に完全と生え変わり、オスひなには蹴爪が生えて来まて身体は鳩位の大きさまで成長し、益々闘争心が旺盛に
成り手を焼かせます。70令頃を見計らって大きい小屋に入れ変え、餌も中ビナ用に変え、あくの無い青物を大量与え羽根突つきを抑止
します。  ※羽根突つき = ヒナ同士で相手の羽ねを突つき抜き、それを食べる。
      ※尻突つき  = 弱いヒナの肛門周りを各ヒナが突つき出血した血を、突つき食べて殺して仕舞う
養鶏場では嘴の先を焼き切り対策して居ます、嘴を焼き切ると組織が壊れて嘴が伸び出て来ません、養鶏場の卵を産む鶏や食肉鶏は嘴を
焼き切っても餌箱の餌を食べるので何不充しませんが、私どもが繁殖している雉は成長すれば山野に放されて数多くの子孫を残す役目を
担うので雉の嘴を焼き切ったのでは山野での生活は出来ず、天敵の餌食に成るだけですので、故に嘴を切る事はしません。
160令頃に、オスの羽が色変わり仕始め(抜け変わるので無く、現在の羽に色気が出て来る)ヒナから離脱して完全に若キジと成長して、
厳しい冬季を乗り越え翌年の春3月頃迄には立派な雄雉と成り、素晴らしく素敵な雌雉と出会い子孫繁栄に励むので有る。

ひな鳥の孵化1
ひな鳥の孵化2